少し前に、埋蔵文化財の試掘をしました
埋蔵文化財保護法と言う、法律が根拠になっていて
ある程度の規模の開発の場合、「包蔵地」に該当するとその開発の形状にも
よりますが、埋蔵文化財の調査が必要かの「試掘」が必要になります
専門の学芸員さんの指導の下、試掘をしました
ユンボ(バックホー)で地表面を赤土が出るまで細長くすきとります
赤土は、いわゆる関東ローム層で遺跡が埋まっている場所になるとの事でした
今回の試掘でも、なにやら色が違う箇所が現われました
少し黒っぽくなっている所が、住居跡だそうです
釜場と思われる場所からは
土器のかけらも出てきました
土器から、奈良・平安時代の頃の住居跡地かなとの事でした
今回は、5箇所試掘したのですが、住居跡らしきものが1ヶ所、江戸時代頃の墓の跡が少々でてきて
調査は終了しました
今回は、その後計画が実施にまで至らなかったので、調査はこれで終了です
もし、開発でこの住居跡が掘り起こされる等になった場合は、「本掘調査」になり、しっかりとした調査が
必要になります(費用も掛かります)
ただ、駐車場等、埋蔵物が保存される状態の開発は問題無い等ある様なので、勉強になりました
通常の、住宅の場合、基礎の掘削が浅いので、基礎工事の時に立会いでOKという場合も多いとの事
昔の人の息吹が少し聞けた気がした調査でした
奈良・平安時代の一般庶民はいわゆる竪穴式住居に住んでいて、土間が生活空間だったとの事
今みたいに、一般庶民が床のある暮らしを始めるのは、江戸時代以降頃になるとのお話はへーって感じでした
私ども、住宅会社では、「本掘調査」は負担が大きいのでできれば無いほうが良いのが本音ですが
実際の住居跡の痕跡を見ると少しロマンを感じたのも確かです
今回は、色々勉強になりました